人権尊重なんてくそくらえな態度では、国際社会をわたっていけませんぜ

片山さつき氏が全世界に向けて、「私は過去の人権問題なんぞ屁とも思いません」に等しい発言を発信してしまったようです。片山さつき Official Blog : 慰安婦という、軍人相手の娼婦は存在したが、強制連行の物的証拠はない!客観的事実を簡単におさらいこれは近い将来国政の一端を担うかもしれない政治家にとって自殺行為といえると思うんですが、そんなことよりは目先の選挙での議席確保を優先したということなんでしょうか。こーゆー発言を積極的にすることで、メリットがあると判断した、と。残念な人です。また、党員のこうした発言をたしなめない自民党執行部もどーかと思います。つい最近まで政権与党だったくせに、国政に対する意識が足りないとしか思えないよ。自民党ってもう最近じゃ「自由」も「民主主義」もどーでもいいみたい。
かつて安倍首相が盛大にこけた「慰安婦問題」ですが、こちら(Gazing at the Celestial Blue 「慰安婦」対日公式謝罪要求決議採決続報と、決議案全文)で2007年のアメリカ下院で「慰安婦」公式謝罪要求決議を見てみると、まさにこれが解決されていない「人権問題」であると問題視されてることがよーくわかります。ただの売春だったとか、高い報酬を得ていたとか、強制的に参加させられたわけではないとか、そーゆー瑣末なことはどーでもいいのよ。売春婦に高い報酬を払えば彼女たちの人権を侵害してかまわないのか?NO!ってことですよ。彼女たちは危険な戦地で売春婦をやめる自由もなく、移動の自由もほとんどなく、しかも日常的な暴力にさらされていた。それをslaveryと表現しているの。それと人権問題は何年経とうが解決されねばならない。だって人権尊重こそが民主主義の根幹だから。そして、いやしくも先進的な民主主義国家であれば、政府や政治家が「人権問題」を無視する態度は、「ありえない」というのが国際的な建前。アメリカ(および他の民主主義国家)と真に「対等なパートナー」として、共通の価値観のもとで外交を進めたいなら、「人権の尊重」こそがポイントなんだよ。
なんで国連の人権委員会で各国の状況が審査されるか、それは人権が大事だから。なんでアメリカはわざわざ毎年各国の人権状況をレーティングしてるか?それは人権が大事だから。実際は、どこの先進国だって過去の人権弾圧とか、現在進行形で起きている人権問題を抱えているよ。しかーし、それは少なくとも政治に携わる者にとって解決すべき「悪いこと」とされている。先住民に謝罪したオーストラリア政府やカナダ政府に向かって「先住民なんぞに謝罪しおって、チッ。当時は彼らを人間として扱わなくても合法だったのだ」と公式に発言する政治家はいてはならないし、いたとしたら厳しく批判されるべきというのがコンセンサスなんだよ。
民主的な国家で、民主的な選挙を経て政治に参加する者は、国際的な民主主義のコンセンサスを尊重することが義務なのでは?これすら表現の自由の侵害だというなら、「権利には義務が伴う」つう言葉を贈りたいっすね。