「国技」大相撲のたそがれ

朝青龍が引退宣言だそうだ。なんかいろんな意味で、大相撲ってやつの終わりの始まりって感じがするなあ。

相撲に関心を失ってから久しいんだけど、なんだか聞こえてくるのは弟子暴行死事件とか、横綱の品格がどーたらとか、麻薬使用がどーたらとか、ろくなものじゃなかった気がする。相撲が「国技」として税金が投入されてるっていうのに、タニマチっていうなんだかわかんないものを温存してたりとか、外国人力士なしではなりたたないくせに閉鎖的だったり、土俵は神聖だからみたいなわからん理由で女性を排除してたり、とにかくうさんくさいものだなーって思ってた。一番萎えたのは、若い弟子をリンチして死亡させた事件。明らかに隠ぺいしようとしてたよね。そんな人物に親方を長年させていて、なーにが「品格」だっつうの。暴力なんて日常茶飯事だったんじゃないの?

国内で新弟子をリクルートできなくなったのだって、相撲界の閉鎖的で時代遅れな体質が原因だったんじゃないのかな。子供の数が少ない時代に、わざわざ大事な息子を力士にしようっていう親ってそうはいないよね。人前で裸にならなくてはいけなくて、無理やり肥満体になって、下積み時代はぼこられて、引退してからできる職業がちゃんこ屋くらいでは、ちょっとものを考える子どもだったらまず選ばないよ。背が高くて、運動ができる子だったらスポーツで成功する機会はいくらでもあるもん。

それから、外国人力士に対する態度も色々とひどいと思った。日本社会のいやな面全開って感じで。自分たちに平身低頭して従う者にはいい顔するけど、反抗的だととことんバッシング。朝青龍も、あれだけいじわるされてよく耐えてるなと思った。今回の暴行事件も、なんだか真相がよくわからんかった。後味が悪い。

土俵に女性をあげないのも、伝統だからって擁護されてるけど、「国技」といいながら事実上国民の半分を排除してるに等しいじゃん。国民のためのものといいながらね。同じように女性は演じられない歌舞伎とか、男性が演じられない宝塚とかは、「国技」なんていってないのにさ。なんで国技なの?昭和天皇が気に入ってたから?

http://www.sumo.or.jp/kyokai/goannai/0025/h20_kessan.htmlをみると、相撲協会の平成20年度の国庫補助金 29,729,980円也だそうだ。本当にこの金額に見合った存在なのかね。

相撲協会も、仕分けられてしまえばいいのに。