ハーグ条約関連の報道から見えてくるモノ

ハーグ条約関連ではいくつか記事を書いてきた。
http://d.hatena.ne.jp/o-kojo2/20090522
http://d.hatena.ne.jp/o-kojo2/20110905
http://d.hatena.ne.jp/o-kojo2/20111122#p1

国内の報道を見るかぎり、この3つの『気分』が感じられるんだよね。
1. 離婚を巡る海外の裁判で、日本人は必ず不利である
2. 父親が母親と同じくらい子どもを愛するはずがない、子どもと暮らしたいと望むはずがない。
3. 子ども自身の気持ちや幸せに無頓着
まず1だけど、これはケースバイケースとしか言えないと思う。日本人でも言葉や生活習慣の違いを越えて対処できる人もいるだろうし、お金を払えば優秀な弁護士を雇うことも可能では?ワタスは、「海外の判事は日本人に冷たいに違いない」という偏見がこーゆー見方を支えてると思うが。だって、もし本当に日本人に差別的な取り扱いしてるなら、とっくに日本政府が抗議してなきゃおかしいし。それとも日本政府は国民が海外で差別されても唯々諾々としてるのだろうか。
2つ目は、これは立派な『男性差別』ですよ!あなたはお連れあいほどにはお子さんを愛してないですよーなんて言われようものなら激怒しそうな男性、何人も知り合いにいるけど?母親以上に子どもの面倒を見たり、愛情を注いでる父親たちを侮辱してる話。
3つめ。子どもにとって両親の離婚はつらいことだと思う。その上、いくら母親と一緒だからって生まれ育った場所を離れ、慣れない日本で生活することが本当に幸せなんだろうか。学齢期だったら転校しなきゃならんし。それから、これまで暮らしてきた父親と二度と会わないことが、本当にその子のためになるんだろうか。父親と離れてさびしい、悲しい、と思う子もいると思うのだが。

まとめると、レイシズム男性差別、そして子どもを母親のモノとみなす貧相な子ども観が、ハーグ条約関連の報道の根底から感じられる。そーゆー報道に共感してしまう人が多いからこそなんだろうけど。